円形脱毛症はストレスを契機にして脱毛巣ができる病気で、年齢・性別にかかわりなく再発を繰り返します。急激な抜け毛のあとに毛母細胞が休んでしまい脱毛巣ができますが、10人のうち8名は2〜3か月で毛母細胞が活動再開し自然に毛が再生します。残念ながら残りの2名は大きくなり増数します(多発型)。頭髪すべてが抜ける例(全頭型)や体毛すべてが抜ける例(汎発型)もあります。このような重症例では自分のリンパ球(CD4陽性T細胞)が毛母細胞を攻撃する現象がみられるため、これを止める治療が必要になります。適切な治療を行わないと、多くの場合症状がさらにひどく進行します。病気のはじまりでは自然に治る例とこれら重症例との区別がつかないため注意が必要です。
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